非常事態宣言中のタイに行かれる方へ

忘れもしない9月2日(火)にタイで非常事態宣言が発令され、
4日(木)の出発を前に、行きたいけど辞めるべきなのか、胃炎になるほど悩みました。

このサイトのアクセスログを見ていたら、
「タイ 非常事態 旅行」などのキーワードでこのサイトへ辿りつかれた方が5名もいらっしゃいました。

ほんと~に悩みますよね~~~。
お金は払ったし、行ってみたいし、キャンセル料はかかるし早々には諦めきれないですよね。





今回、外務省の相談室と、旅行会社のキャンセル0人の言葉を信じてタイ(バンコク)旅行を決行したわけですが、
キャンセルは急病の一人のみ、「周辺に近づかなければ平気ですよ」の言葉どおりでした。

そもそも、タイと日本ではお国柄が違うそうで、
政権交代の際には必ず市民のデモ活動が始まり、そしてそれは首相が辞任するまで続くというパターンだそうです。
先日、一人死に大きなニュースになりましたが、これは行き過ぎた行為で、本来は、いたって平和的なデモ活動なのだそうです。

現地のツアーガイドさん(日本人)に初めて会った時のガイドさんの一言。
なんか、タイが日本で凄いことになってるんですってね(笑)」
体の力がプシュッと抜けた音がしました。

ガイドの方がおっしゃられていましたが、
「日本人は、何に対しても反発しない、おとなしい国民ですから、
こういった、デモとかクーデターと聞くと戦争や内乱が起きたんじゃないかと勘違いして不安になってしまう」
「お隣の韓国にいたっては、狂牛病の話が出たときにデモ隊が出ていましたよね、
日本も毒餃子が発覚した時に、この時ぐらいはデモが出るかと思いきや、誰もデモ活動をしなかった。
日本の国民は本当におとなしいですね、だからこういう事を聞くと慌てるんですよね」
「タイでは、来週から学生もデモ活動に参加するそうですよ」
「今日はチュラルコン大学(タイの東大)の学生が警察に嘆願書を提出しに行きましたね」
「週末になると子供連れの家族がゾロゾロと会場に集まってくるはずですよ」
「私も時々仕事の後にご飯を食べに行きますね~」
とおっしゃられていました。

ガイドさんは最近、タイ人に、
「どうして日本の首相は自主的にやめたんだ?何故簡単にやめるんだ?」
とよく聞かれるそうです。
タイの首相は自ら辞任などしないわけですから、疑問に思うわけです。

そして、先日、現地の新聞には、
「日本の首相は国民の支持率をあげられず、自ら辞めた、タイの首相もそれを見習うべきだ」
と出ていたそうです。

今回のデモ活動には、しっかりとスポンサーがついており、
3食昼寝付き(お金も?)、特設ステージ上では歌謡ショーや音楽コンサートが開かれているそうです。
どうりで、仕事もせず、毎日何千人もの人が参加しているわけですよね。
手の形をしたデモ活動のグッズをご覧になった事はありますか?
あれ、只今、タイで売り切れ続出の人気商品になっているそうですよ。

丁度一瞬だけ、そのデモ活動の場所付近をツアーバスで通ったのですが、
ブロック塀に囲まれた奥の方にたくさんの人がいるのがちらりと見えました。

実際に何もなく旅を終えて日本に戻ってみると、
これから、タイの歴史が変化していくのを真近で見てこなかった事を少々残念にさえ感じています。
それぐらい街の中は、ホームレスか昼寝かわからない人がそこら中に寝転んでいるし平和そのものでした。

タイから戻ってきて会社の同僚に、お土産を渡していたら、
「今タイでデモが起きてるよね、一部だけで実際には影響なかったでしょ?」
「タイでは政権交代の時に必ず起こるデモだから、ニュースを見ながら、
マスコミ煽り過ぎだな~と思っていたんだよね」
と、タイに訪れた事もない何人かに言われました。

なんか、私って無知だったな~、ってちょっと恥ずかしくなりました。。。

という事で、タイ旅行は、とりあえず私はお薦めします。
ご心配であれば、私のように海外安全相談室に電話をしてご相談されてみてもよいと思いますよ。

「近づかなければ平気ですよ」とさらりと言われるはずです、そうでなければ控えておけばいい。
なんだかんだ言っても心理的なハードルはとても高いわけですしね。

旅行を終えた今は、「近づかなければ大丈夫」の言葉は、
「他国の政治に適当にクビを突っ込んで、おかしな事に巻き込まれないように」
という注意や警告を含んでいるように感じています。


ちなみに、今回反政府デモの対象となっているサマック首相ですが、
任期の数ヶ月間の間に、懐にがっぽりとお金をいれているそうです。
ガイドさんが、
「あの人はデモをされて当然ですよ、一生懸命私腹を肥やしてますからね~」
とおっしゃられていました。

「但し、地方にお金をばら撒いて票を買っているので、辞任したところで、
また同系列の人が首相になるのでしょうけれど」
「タイでは常にこれの繰り返しですね」と。

皆さんの心理的ハードルを少しでも下げられる事を願っています。

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